北島の旅路をひと通り巡ったあと、私がたどり着いたのは Blenheim(ブレナム) という、地図で見ると小さくても、暮らすとどこか懐かしい温度を持った街でした。
街を囲むのは、どこまでも水平線のように続くぶどう畑。
日本のぶどう園とは比べものにならないスケールで、「この畑、東京ドーム何個分…?」と何度も数えるのを諦めるほど広い。


ブレナムは、ただの田舎町じゃない。
“働く”と“暮らす”が、自然の中で静かに調和している場所。
ここで過ごした夏の終わりは、いま思い返しても胸がじんわりするほど濃かった。
そんなとある日の記憶です。

ブドウ畑での仕事。青空の下、ワイヤーを張る日々。
私がブレナムで最初に任されたのは、ぶどうの枝をまっすぐ伸ばすための Wire Lifting(ワイヤーリフティング)。
目の前に広がるのは、永遠に続くんじゃないかと思う一直線の畑。
一本一本ワイヤーを持ち上げていくと、腕も腰もパンパン。でも、見上げる空はいつだって自由で、どこまでも高い。
虹が出る日もあり、光を含んだワイヤーがきらりと輝く瞬間は、疲れさえ忘れてしまうほど美しかった。
そしてもうひとつの仕事が、Bud Rubbing(バッドラビング)。
ぶどうの枝に生える不要な芽を、軍手の手で一本一本こすり落としていく。
泥だらけになりながらの作業は、正直しんどい。けれど、余分な芽を落とした後の畑は、驚くほど整っていて、その美しさに“やり遂げた”という実感がこみ上げてくる。

ブレナムで働くなら Focus Labour Solutions が圧倒的におすすめ。
月曜〜土曜、朝7時〜夕方5時まで安定した勤務、送迎あり、辞退も前日申請でOK。車がない旅人にとっては神のような条件。
私はオフィスへ直接行って「明日から働きたい」と伝えたら、その場で採用。
NZのこういうライトさが、ワーホリの自由さであり、生きやすさだと思う。
👉 Focus Labour Solutions 公式サイト
一方で、Nicholson Contracting では少し苦い経験も。
4時間で終わる日が続き、給料明細が出ないこともあり、契約周りがやや曖昧……。
もちろん個人差はあるけれど、紹介された会社でも慎重にチェックした方が安心です。
👉 Nicholson Contracting 2002 Limited in Riverlands
ブレナムは小さい街ながら、Factory(工場)やWinery(ワイナリー)の求人も多く、仕事探しには困りません。
気候も穏やかで、人も優しく、「田舎の中の都会」みたいな心地よさがあります。
街の風景。公園とマーケットと、青空の下のクリスマス。
11月のブレナムはすっかり夏の空気。
青空の広さに毎日心が開いていくような気がする。
街にはいくつも公園があって、どれも広々としていて、ただ芝生に座るだけで幸せ。
HORTON PARK
緑が美しい静かな公園。木陰に座るだけで幸せな時間。
OLIVER PARK
子どもたちの遊具が多く、地元ファミリーの憩いの場。
A&P PARK
私の一番のお気に入り。
サッカーの試合が開かれていて、試合を見ていたらすぐ隣でマーケットを発見!
FARMERS MARKET(毎週日曜 9:00〜12:00)
出店数が多く、食べ物から雑貨まで幅広いラインナップ。
コーヒー片手にのんびり過ごせる、最高の朝の過ごし方です。


















地元民だけが知る“秘密の果樹園”マッケンドリーパーク!
ブレナムで暮らすなら絶対に訪れてほしいのが McKendry Park(マッケンドリーパーク)。
ここはなんと、公園内のフルーツが取り放題。
季節によって実るものは変わるけれど、夏は特にプラムが豊作。
緑色は酸っぱく、ピンク色に染まると甘くなる。散歩中にひょいと手を伸ばして食べるプラムが、驚くほど美味しい。
クルミ、リンゴの木もあり、季節の果実を楽しめる秘密のスポット。
中心部から歩いて30分。散歩コースとしても最高です。






線路のある街。WINE STATIONとフィッシュ&チップス。
ブレナム駅近くには WINE STATION と書かれた白い建物があって、すぐ隣には実際に貨物列車が通る線路がある。「線路 × ワイン」なんて不思議な組み合わせは、まるで映画のよう。
そして、仕事終わりに食べるフィッシュ&チップスの美味しさといったら──
この街の労働者ならきっと誰もが知っている REDWOOD TAKEAWAYS。
HOKIのフィッシュとチップスで約7ドル。
素朴で、熱々で、疲れた体にしみる味。
「今日も生き抜いたなあ」と思わせてくれるご褒美でした。












まとめ
仕事を終えて、プラムを片手に川沿いを歩く。
どこまでも静かな水面、遠くで響く列車の音、吹き抜ける夏の風。
ブレナムで暮らした日々は、“生きる”という行為そのものが、静かに、ゆっくり、豊かに流れている時間 でした。
効率ではなく、競争でもなく、ただ自然と共に呼吸を合わせるように働き、眠り、食べて、笑う。
ワーホリの「正解のひとつ」が、この街にあった気がします。
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