塔からのパノラマ ― オークランド中心部で見た新しい景色【NZワーホリ旅行記⑤】

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オークランド北部から中心部へ――
スーツケースを転がしながら引っ越したその日、私は新しい暮らしの扉を開いた。
都会の喧騒と港の静けさが交わるAuckland City。
そこには、Albanyにはなかったスピードと眩しさ、そして少しの孤独があった。

街を歩き、港を抜け、そして見上げたのは南半球で最も高いスカイタワー
登った先に広がっていたのは、これまでの自分の人生まで見渡せそうなほどのパノラマだった。

今回は、そんな「オークランド中心部で暮らすという体験」と、スカイタワーから見た空と街の記録をお届けします。

目次

オークランド中心部での生活

オークランド北部から都市中心部(Auckland City)へ引っ越す日。
毎朝通勤で乗っていたバスとも、これでお別れ。

朝のバスはいつも満員で、立ったまま揺られることもしばしば。
この日は大きなスーツケースを持っていたけれど、運転手さんが笑顔で、「ここに置いていいよ」と前方の荷物置き場を案内してくれた。
その優しさに、少しだけこの街が恋しくなった。

新しい住まいは、週160ドル(約1万円強)のシェアハウス。光熱費込みで、月換算すると約5万円ほど。
日本のワンルームとほぼ同じ感覚で住めるのが、オークランドの良いところ。

部屋には2段ベッドが2つ。最大4人で暮らせるけれど、今は私ともう一人、NZ出身の女の子の2人だけ。
窓からは海とビル群が見えて、ロケーションは最高。ここから、また新しい日々が始まる。

引っ越しを終えたその足で、NORTH WHARF(ノースワーフ)WYNYARD QUARTER(ワインヤード・クォーター)周辺を散歩。

港には白いヨットが並び、穏やかな風が吹いている。
海沿いの遊歩道にはカフェが立ち並び、地元の人たちがコーヒー片手にゆったりと過ごしていた。

オークランド中心部とは思えないほど静かで、まるで時間がゆっくり流れている。

道中には、カラフルなガス管や、恋人たちの鍵が無数にかけられたフェンスも。
少し歩けば、バイオハザードのゲートのような鉄扉まで出てくる。
街中にアートのような遊び心が散りばめられていて、本当に面白い。

南半球一の高さ!スカイタワーに登ってみた

そして、オークランドの象徴――Sky Tower(スカイタワー)

「いつかは登りたい」と思っていたけれど、入場料を見て少し悩む。
通常料金は大人29ドル(約2,900円)、学生でも20ドル。…ドミノピザ4枚分。うん、高い。

そんな中、運良くスカイタワー21周年チャリティーイベントの告知を発見。
なんと、当日は1〜2ドルの寄付で入場できるという。
しかもNZ居住者証明書が必要と書いてあったけれど、当日提示を求められることはなかった。

スタッフから「1時間半待ちだよ〜」と笑顔で言われ、実際に1時間半並びました。

入場時には手の甲にスタンプを押され、エスカレーターで地下へ降りてから、エレベーターで一気に上昇。

上階は3段階構造になっていて、

  • 182m:Sky Café(カフェフロア)
  • 186m:Main Observation Level(メイン展望台)
  • 220m:Sky Deck Viewing Platform(最上階展望デッキ)

と、順番に登っていきます。

まずは186メートルの展望台から。
足元には透明ガラスの床があり、真下の道路がはっきり見える。
最初は少し怖いけれど、慣れてくると病みつきになるスリル。

街並みが360度広がり、住宅街が見渡せる。

そして、さらに上のSky Deck(220m)へ。
日が沈むにつれて、街が少しずつ金色に染まり、やがて夜の青が静かに広がっていく。

「これがオークランドの夜景か。」

息を呑むほど綺麗だった。
値段は高いけれど、1ドルで登れたこの日は本当にラッキー。
もし通常料金でも「旅の締めくくり」に登るなら、それもきっと悪くない。

ちなみにスカイタワーの高さは328メートル
東京タワーより少し低く、スカイツリーには遠く及ばない。
それでも、南半球で最も高いタワーとしての存在感は圧倒的だった。

まとめ

スーツケースを転がして新しい家に着き、新しい道を歩き、新しい高さから街を眺めた日。

旅は、移動することだけじゃない。
“見える景色”が変わる瞬間こそ、旅の本質なのかもしれない。

オークランド中心部での生活は、便利で、にぎやかで、それでもどこか穏やかだった。

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uta
関東在住の30代。
WEBデザインやWEBライティングを仕事とし、言葉とデザインの力で「誰かの人生を動かす」ことを信念とし、日々精進中。
日本国内はもちろん、世界を旅しながら、音楽・映画・旅行を綴り、未来へ紡ぐ。
自然や海、星空に心惹かれ、旅先での出会いや縁を大切にしている。
英文科出身のバックグラウンドを活かし、国内外のカルチャーに触れながら、日々新たな発見を求めている。
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