世界の境界線| Browns Bay ~ Long Bayで見つけた人生のリズム【NZワーホリ旅行記②】

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ニュージーランド・オークランド北部。
ローカルの人々が暮らすBrowns Bayから、青く広がるLong Bayまでを歩いた一日の記録です。

ただ海沿いを歩いただけなのに、時間の流れも、呼吸の深さも、少しずつ変わっていった。
この旅で感じたのは、“生きるペース”を取り戻すことの大切さ。

ニュージーランドで出会ったスローライフの空気を、写真とともに綴ります。

目次

風と光の境目を歩いて

オークランド北部、Browns Bay(ブラウンズベイ)からLong Bay(ロングベイ)までは、ただの散歩道ではありません。
歩くたびに風の向きが変わり、空気の色が少しずつ違って見える。まるで、世界の境界線を渡っているような感覚に陥るんです。

朝、まだ日が柔らかい時間。空はどこまでも青く、雲が影を落とすたびに光をはじく。
「ここでは、自然が主役なんだな」と思うくらいでした。

旅の最初の目的地は、Browns Bayの中心にあるスーパー、Countdown!現地の方々のスーパーです。

店内に入り、ふと目に入ったのは大きな秤。自分で量って、ラベルを貼るスタイルでした。
日本では見かけないシステムに「そうか、ここはもう日本じゃないんだ」と少しワクワクして、少し心細くもなりました。

英語だらけのパッケージを眺めるだけでも楽しかったことをよく覚えています。

Browns Bayの中心街を抜けると、途端に人の気配が薄れて、代わりに空と風の広がりがやってくる。
住宅の間には、ぽっかりと空いたような空き地。
そこには誰のものでもない草原があって、「土地が余っている」という贅沢さに少し驚きました。

道端のフェンス越しに犬がのんびりと昼寝をしていて、遠くの丘では子どもたちがボールを追いかけている。
街全体が、ゆるやかに午後の光の中で呼吸しているみたいでした。

海へ向かう途中、ふと目に飛び込んできたのは、海辺のローラースケートパーク
誰もいない滑走路の上を、風だけが走っていく。小説が一冊書けそうなくらいの風情でした。

大好きな小沢健二さんの「ローラースケート・パーク」をBGMに歩いたことを覚えています。

Long Bay Regional Park ― スローライフの象徴

Googleマップを頼りに歩くと、やがて見えてくるLong Bay Regional Park
一面に広がる、広大な芝生と透き通る海。ここはもう「公園」というより、地球そのものだと感じました。

ピクニックシートを広げる家族、本を読む若者、静かにギターを弾く人。
みんながそれぞれの時間を生きていて、誰も他人を邪魔しない。

ベンチに座ると、海風が頬を撫でていく。
鳥の羽音、子どもの笑い声、芝の匂い。
その全部が混ざり合って、最高のスローライフを感じました。

華やかだけど、少し退屈なAuckland

ゆっくり一日を過ごしたあと、夕方、オークランド中心部へ戻りました。
高層ビルが並び、カフェやショップがずらり。
けれどそのきらびやかさが、さっきまでの自然の静けさとあまりに違って、少し眩しく感じました。

シティ中心部は、「観光なら一日で十分だな」と思いつつも、ショッピングが好きな人にはたまらないと思います。

そして、DAISO(ダイソー)を見つけた時は、なんだか懐かしくて嬉しかったです。
でも価格を見てびっくり!どの商品も一個$3.50(約300円)と超高額!
「100均じゃない100均」に思わず笑ってしまいました。

冬の時期には、Sky Towerにあるスノードームも人気スポット!
透明なドームの中に入って写真を撮ると、まるで雪の国の登場人物になった気分です。

TIPS:オークランドのバスについて

オークランドのバスでは、AT HOPカードという電子カードを使うのですが、「次は〇〇駅です」というアナウンスがないため、降りるタイミングは記憶と勘が頼りなんです。

夜になると真っ暗で、外の景色も見えない。何度もGoogleマップを開いては、「今どこ?」と心の中でつぶやいていたのを覚えています。

しかも、バスは止まってほしいときに手をあげないと停まってくれない
最初のうちは勇気が必要でしたが、慣れると、それが少し楽しくなる。
「ここで降りたい!」とちゃんと伝えることで、旅が自分の意思で動き出すような気がしていました。

もしもニュージーランドに行くなら、「AT Mobile」アプリは必須です!
これがなかったら、たぶん目的地に辿り着けなかった…。

夜のシティと、暖炉のある家

そして、夜のシティは、昼とはまるで別の顔を見せます。
街の明かりが水面に反射して、まるでお台場の夜景を見ているよう。
風が少し冷たくて、港に出ると心がすっと落ち着く。

一日の終わり、光がゆっくりと沈んでいく時間。この瞬間が、旅でいちばん好きだ。

その夜、滞在先の家に戻ると、暖炉の火が静かにパチパチと音を立てていました。
ソファの上には一匹の猫。名前はセバスチャン

ホストに聞くと、「クリスマスの朝、プレゼントボックスの中に入っていたの」と笑っていました。
ドラマチックな出会いですよね。

そして、テーブルの上には、色とりどりのフルーツが山のように並んでいました。
特に、ニュージーランドの特産、キウイ。
日本で食べるよりも甘くて、少しだけ酸味がある。
噛んだ瞬間に果汁が広がって、「これが本場の味か」と心から感動したことを覚えています。

そして、ニュージーランド滞在中、何度もお世話になったのがドミノピザ!
なんと、1枚5ドル(約500円)という破格の安さで、何度も食べて..体重が増加したことを覚えています。

まとめ

Browns BayからLong Bayまでの数時間の散歩は、ただの観光ではなく、“生きるペース”を取り戻す時間だったと感じました。

何もない道に美しさを見つけられたこと、人生をもっとゆっくり歩むことが大切だということ。
それがきっと、この旅のいちばんの収穫。あの風の感触を、これからも忘れずにいたいです。

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uta
関東在住の30代。
WEBデザインやWEBライティングを仕事とし、言葉とデザインの力で「誰かの人生を動かす」ことを信念とし、日々精進中。
日本国内はもちろん、世界を旅しながら、音楽・映画・旅行を綴り、未来へ紡ぐ。
自然や海、星空に心惹かれ、旅先での出会いや縁を大切にしている。
英文科出身のバックグラウンドを活かし、国内外のカルチャーに触れながら、日々新たな発見を求めている。
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