今回は、ニュージーランドの大手映画館チェーン「EVENT Cinemas」で、『プーと大人になった僕(Christopher Robin)』を鑑賞しました。
「EVENT Cinemas」は、現地の人々にも人気のスポットです。なお、日本と同じく外部からの飲食物は持ち込み禁止。
館内はネオンライトが輝き、エレベーターも最新式で近未来的な雰囲気。
今回は、そんなニュージーランドの映画館の特徴から、映画の感想までをたっぷりとお届けします。
ニュージーランド映画館の特徴
映画のお供といえばポップコーン!
一番小さいサイズで6ドル(約550円)。日本の映画館とほぼ同じ価格帯でした。
メニュー表が見当たらなかったため、スタッフに直接聞いて購入。すべて箱入りで提供されるのが印象的でした。








そして日本のように「〇〇の入場を開始します」といったアナウンスはなく、10分前に映画館の中に入っても誰もいない…。
上映1分前に入る人がほとんどという、ニュージーランドらしいのんびりとした雰囲気を感じました。
『プーと大人になった僕』あらすじと感想
「大人になったクリストファー・ロビンが、再びプーに出会う物語」――そう聞いただけで胸が熱くなりませんか?
まさにタイトル通り。けれど、そのシンプルな一文では到底語り尽くせないほど、この映画は心に響きます。
率直に言って、めちゃくちゃ良かった。
社会の荒波にもまれて心がカサカサになってる社会人、全員に届けたい作品です。
物語が始まると、ディズニーのロゴ、そしてあのシンデレラ城に虹がかかるシーン。そこで私はもう、涙腺崩壊。たった数秒で泣いてました。
涙の理由は単純。子供の頃の記憶と、心の奥にしまい込んでいた感情を一気に引き出されたからです。
そして、この映画はそんな「子供」と「大人」の対比がテーマのひとつになっています。
映画の冒頭。クリストファー・ロビンはすっかり大人になり、家族もでき、仕事に追われる日々を過ごしています。
一方、プーは変わらずぬいぐるみのままの“子供”。純粋で、のんびりしていて、優しくて、何も変わっていません。
しかし、見た目がすっかり大人になってしまったクリストファーを、プーはちゃんと覚えていたのです。
もちろんクリストファーも、プーを忘れてはいない。けれど、“子供心”はどこかに置いてきてしまっていた。
たぶん、大人になると忘れてしまうんです。
- 思いっきり遊ぶこと。
- バカみたいに笑うこと。
- 理由もなく風船を追いかけること。
クリストファーは、愛する妻と娘のために毎日懸命に働いています。「子供のために」遊ぶことはあっても、「自分が」全力で遊ぶことは、もうありません。
でも、プーは違う。
「ねえ、風船でハチミツを取ろうよ」
「ドッジボールしようよ」
そう言える無邪気さを持ち続けている。
物語は進み、100エーカーの森にプーを送り届けたはずが、名残惜しくなってつい一晩一緒に過ごしてしまったクリストファー。
翌朝、「やばい!会社だ!」と大慌てで帰ろうとする彼に、プーが言い放つひとこと。
「会社のバッグは、風船よりも大切なものなの?」
このセリフ、刺さりすぎて動けなかった。
私たちはいつから、風船よりも仕事を優先するようになったんだろう。
そして、物語の終盤、クリストファーは会社での重要な会議に出席しますが、大事な資料を忘れてしまいます。
けれど、プーたちが届けてくれたことで奇跡的に乗り切り、そこで彼はようやく気づきます。
「仕事なんてどうでもいい! 休暇は大事! 家族と過ごす時間こそ宝物だ!」
そう。“子供心”を思い出した瞬間でした。
クリストファーにとってのプーは、人生に必要な「余白」や「優しさ」を思い出させてくれる存在。
私はこの映画を通して、改めて思いました。
「休むことは、逃げじゃない」
プーのセリフに救われて、自然と心がほどけていました。
そして映画館を出ると、なんと無料で風船が配られており、まるでプーが言っていた「風船よりも大事なもの」という言葉を、観客一人ひとりにそっと渡しているかのようでした。
観終わったあと、心が自然と軽くなりました。
仕事で疲れている人、頑張りすぎている人ほど観てほしい映画です。

まとめ
『プーと大人になった僕』は、“大人になっても、子供の心を忘れないこと”を思い出させてくれる映画でした。
映画館の雰囲気も作品の世界観にぴったりで、非日常の癒しの時間になりました。
ぜひ、この映画をチェックしてみてください!きっとあなたの心にも、プーの優しい言葉が響くはずです。
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